2008年11月15日

大揺れの国籍法改正

婚姻関係にない日本人パートナーの認知のみによって日本国籍取得を認める国籍法改正が揺れている。今のままでは不正取得の横行が憂慮されるというか、まず確実に起こるといって良い。かといってこの改正を潰せば良いというものでもない。やはり不正取得の可能性の芽を予め摘んでおく仕組みを強化することは、当事者にとって残念だが致し方ない。

国籍法改正は閣議決定され、今国会での可決が見込まれるようだが、多数の議員が次期選挙準備の遊説など、いわば騙し討ちに近い内容で充分な審議を行わないまま動いているようだ。ここに来てネット上での反対の動きや一部議員の活動なども報じられている。まずは以下に産経新聞の記事画像を引用したい。

国籍法.JPG
婚姻や出入国に関する法改正はいわば不正とのイタチごっこの歴史である。我が国民にとっては幸せなことに我が国への自由な入国・居住は大多数の外国人にとって大変価値のあることなのだ。その結果として不正入国・滞在が後を絶たず、場合によっては数百万円もの多額の金銭が関連ブローカーに払われるビジネスと化している。で、当然として当局も看過している訳ではない。それは法改正による取り締まりや審査の強化という形を取る。それは当事者(ここでは一貫して、当事者とは真面目かつ真剣な、永住外国人を含む日本人・外国人のカップルとその家族という意味である)にとっては手続きの煩雑化、長期化、コストの増大といった形で跳ね返ってくる。兼ねてからその負担・期間を最小にするためのノウハウや手順を当事者に対して提供を心懸けていますが、ハードルが高くなる毎にそれも高度なものが要求されるのが実情だ。

当事者にとっては認知のみでも国籍取得が認められるのは良報である。これが私の立場ではあるが、だからと言って安易に種を蒔いて貰って国籍の安売りが横行するとすれば、これも問題だ。とはいえネット上での反対論の多くのベースには昔の偏狭な国粋主義の匂いも鼻につく。それは多くの論者が某防衛省トップの歴史認識と変わらない事でも伺われることだ。一例だけを言えば私は南京(大)虐殺はあったと思う。しかし他方で当時の帝国主義諸国は同程度以上の虐殺を世界中で行い、今でもイラク、アフガン、イスラエル周辺等、世界中で見られる現象である。つまり戦争や侵略行為では普遍的に見られる現象なのだ。そういった認識を踏まえ、周辺諸国に奢らず、へりくだらず、対等に付き合っていく事が望まれる。

この国籍法改正、できるだけの早期改正を望むが、やはり充分な審議を行い、拙速な改正は避けるべきだろう。最高裁判断を受けての当事者の救済を行いながら、少なくとも疑わしいケースにおいてはDNA鑑定(当事者負担)の実施、経緯書等の吟味や不正取り締まりの強化、海外を含むブローカーの根絶といった施策により、違法当事者へは可能な限り日本国籍取得をコスト高にして当該ビジネスを割の合わないビジネスとするしかないように思えます。
posted by Asukal at 16:00| Comment(15) | TrackBack(0) | 国際人流 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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